若手が辞めないリフォーム会社は「評価」を変えた!定着率向上で若手比率3割へ

## 記事サマリ
・リフォーム業界において、属人的な評価体制を見直し、社員の行動や組織への貢献度を評価基準に加えることで、若手の離職率低下と定着率向上を実現する企業が増加している。
・ナガセキトーヨー住器は、経営理念の理解や後輩指導を評価軸に加え、上長2名によるすり合わせと被評価者へのアンケートを導入した結果、平均年齢の大幅な若返り(52歳→45歳)と若手社員の定着を実現した。
・山十は、6段階のグレード分けと能力の明文化を行い、上司と自己評価のズレを確認する「育成会議」や、評価者の負担を減らす1年半のトライアル期間を設けることで、若手の5年定着率を8〜9割にまで改善させた。
## 感想・考察
2社の事例から浮き彫りになるのは、「売上至上主義」と「経営者の主観」という、かつての中小企業でよく見られた旧態依然とした評価体制が、いかに組織の空気を悪化させ、人材の流出を招いていたかという事実だ。
この改革の本質は、単に給与の決め方を変えたことではなく、評価プロセスを通じて「会社が社員の何を大切にしているか」というメッセージを明確にした点にある。結果としての数字だけでなく、後輩への指導や理念の体現といった「プロセスや人間性」にスポットライトを当てたことで、一部の成績優秀者が横暴に振る舞う「個人商店化」を防ぎ、風通しの良い組織風土を取り戻しているだろう。
また、両社に共通して素晴らしいのは「制度を作って終わり」にしていない点である。クラウドシステムを用いた自動化や、評価者側の負担を考慮したトライアル期間の設定など、制度を形骸化させないための「運用の仕組みづくり」が周到に設計されている。社員が「正当に評価されている」という納得感(心理的安全性)を持つことが、結果的に企業の持続的な成長や業績拡大に直結することを証明する、人的資本経営の素晴らしい好例だと言えるだろう。
参照:
定着率向上、「3割が若手社員」に【リフォーム会社の評価制度改革】