## 記事サマリ
・既存の強みを掛け合わせ、新たな顧客価値を生み出す。
・強みの再定義が、差別化と脱・価格競争につながる。
・自社らしい価値づくりが、選ばれる会社をつくる。
## 感想・考察
今回印象に残ったのは、兵庫県香美町の松岡塗装店の事例である。
同社はもともと地域の工務店から塗装工事を請け負う下請け企業であったが、市場環境の変化により仕事が減少し、価格競争にも巻き込まれやすくなっていた。
そこで営業量を増やすのではなく、「自分たちは何を強みにできるのか」を見直した。
その中で見つけたのが、「塗装の技術」と「地域とのつながり」である。
空き家を地域の人と一緒に塗装するワークショップを開催し、塗装を単なる施工ではなく、人が集まるきっかけへと変えた。
さらに「HUE」という塗装サービスブランドを立ち上げ、ロゴやWebサイト、ユニフォームまで刷新し、「外壁を塗る会社」から色や空間を提案する会社へと見せ方も変えた。
塗装技術そのものを変えたのではなく、地域とのつながりやデザイン、ブランドを掛け合わせ、新たな顧客価値を生み出したのである。
この事例から、強みは持っているだけでは価値にならず、顧客に伝わる形へ編集することが重要だと感じた。
加盟店支援でも、その会社ならではの強みを見つけ、顧客価値としてどう伝えるかまで考えることが、本質的な支援につながると考える。
参照:
強い地元企業をつくる: 事業承継で生まれ変わった10の実践