花王 塗って乾かすだけの「自発的剥離技術」を開発

## 記事サマリ
・花王が、塗布して乾燥させるだけで塗膜が自発的に剥がれる新技術を開発した。
・有機溶剤を使わず粉じんも出ないため、作業者の負担と環境負荷を大幅に低減する。
・ビル外壁やサビ除去などへの応用を目指しており、改修工事の安全性向上に貢献する。
## 感想・考察
花王が開発した「自発的に剥がれる」剥離技術は、外壁改修の現場に革命をもたらす可能性がある。従来、塗膜除去は有機溶剤による健康被害リスクや、ケレン作業による粉じん飛散・騒音など、周辺環境と作業者への負担が極めて大きい工程であった。
この技術が実用化されれば、厳重な養生や防護対策の手間が大幅に削減され、特に近隣への配慮が必要な都市部での施工ハードルが劇的に下がるだろう。人手不足が深刻な建設業界において、熟練工の技術に頼らず「塗って乾かすだけ」という簡易さは、工期短縮とコスト適正化の切り札になり得る。早期の製品化と現場導入に大いに期待したい技術である。
参照:
『花王、建物外壁のサビや汚れが自然に剥がれる新技術を開発』
https://built.itmedia.co.jp/bt/articles/2512/10/news124.html